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まんが『チー付与』レビュー

 三

  門

   で

    ま

   た

  会

 お

 

 

 どうも。そのチートも、その強化付与も、そのセカンドライフも、いつまでも。パワヒです。

 本日は漫画、

『追放されたチート付与魔術師は気ままなセカンドライフを謳歌する。 ~俺は武器だけじゃなく、あらゆるものに『強化ポイント』を付与できるし、俺の意思でいつでも効果を解除できるけど、残った人たち大丈夫?~』

 (原作:六志麻あさ 漫画:業務用餅)

 についてレビューしていきます。長い。長すぎる。

 

 漫画のレビューに入る前に、私はこの漫画をツイッターのRPかなんかで見かけたんですけど、その時に……

 

 

「すっげぇ悪趣味なタイトルだな!!」

 

 

 と思ったんですよね。

 このタイトルの『チー』の部分をcheese cattle🧀🐄の略称かと勘違いしていて、「昨今の露悪主義もここまで来たか……」みたいな謎感情に漬けられていたんですよね。『チート』の略称でした。勘違いも甚だしくて恥ずかしい。

 でも冷静に考えて『チー』が🧀牛さんだとするなら、『付与』の部分はどういう意味になってしまうんだ……? あらゆる人にチー牛を付与しまくるゾンビパニック的な作品……?

 ともかく、そんな勘違いに申し訳なく思い、今回はチー付与を全部読んだ次第です。ちなみにマガポケやコミックDAYSですぐ読めるので読んでくれよな!!!

 

 チー付与はいわゆる『異世界追放』系の作品で、冒頭に主人公・レインがギルドを追放されることから話は始まる。

 レインは強化付与魔術師で、様々なものに『強化ポイント』を割り振れることが出来たが、様々な理由(様々な理由{様々な理由})によりギルドマスターから追放を通知されてしまう。

 しかし、ギルドマスターは知らなかった。

 レインの強化付与はいつでも強化ポイントを『自分に戻せる』ことが出来るチートスキルであったことを……。

 

 ここまで書くとめちゃくちゃなろう系ですが、ちゃんとなろう系です。序盤はね。

 

 主人公・レインの能力は所謂チート系ではあるのだが、自分が強くなるわけではなく、自身のスキルである強化付与によって色々なものを強化していくタイプ。

 ただの棒切れに圧倒的な切れ味を持たせたり、ただの石を爆弾みたいにすることが出来る。

 チート系の話にお決まりの「ちょっと剣振ってみるか」→爆散していく敵たち→「えっ……俺の能力強すぎ……っ?」みたいな流れもちゃんとある。

 

 しかしこの漫画、開始二話くらいでこの流れは霧散し、あとは覚悟ガンギマリの敵たちを相手に劣勢の戦いを繰り広げる硬派漫画へと変貌していく。

 

 ちなみに敵たちがどれくらい覚悟ガンギマリかというと、敵の一人がレインに強化付与された縄によって足を拘束されるシーンがあるのだが、

 

その敵は縄が破壊不可能と見るや自らの足を自切して脱出するというガンギマリの行為に出ている。

 

 やってることが別次元からやってきたディエゴ・ブランドーなんよ。作者の業務用餅はハンターハンターから影響を受けているのが全面に出ているせいで分かりづらいが、確実にジョジョからも影響を受けてると俺は思うね。

 

 

キャラクター紹介

 レイン・ガーランド(cv山下大輔) 鳴き声「ギャヒ!」

『チー付与』の主人公。

 作中で「飲もうぜ!」とか言っているが、精神年齢は超小学生。

 息をするようにウザイ小ボケを放む傾向があり、言葉でボケられないような場面ではとりあえず犬の鳴き真似をする近づきたくないタイプの男。そのウザさはアッパー系コミュニケーションの頂点に君臨するレベルであり、例えるならTwitterのしょうもないボケをリアルにそのまま反映させたみたいなボケ方を連発してくる。

 基本的に話をちゃんと聞かないし物事を正面から受け止めないため、好かれる人からは好かれるが気に入らない人からはとことん嫌われそうなタイプ。

 しかしながらその本質はとんでもない善性の持ち主で、人知れず色んな人の精神を救ってしまっているタイプ。そういう意味では勘違い系主人公に近いのかもしれない。

 この善性は作中内でも幾度となく描写されているし、作者である業務用餅先生の見せ方が上手いこともあり、レインが真面目になる=誰かが救われる。みたいな真っ当すぎる主人公像を写し出している。普通に良い奴すぎてビックリするんだよね。人の名前を覚えないのは明確な弱点だが……

 なお、作中序盤では頭身が低く、服装もおばあちゃんに買ってもらったような服(原文ママ)なのでなんとも格好が付いていないが、ストーリーが進むにつれて徐々に頭身が伸びていきイケメン化するという逆蛙化現象が発生している。

 特に作中内で変装をするシーンがあるのだが、いつもの服装と髪型を捨てた瞬間にシンプルなイケメンと変貌する謎ムーブを見せていた。しかも意外と周りがそれに突っ込まない……!

 

リリィ・フラムベル(cv Lynn) 鳴き声『ギャー!』

 

  レインが作中内で加入するギルド 『青の水晶』に初期から加入している本作のヒロイン。

 一応メインヒロインという役に付いてはいるが、チー付与は恋愛描写が皆無なので別にキャッキャウフフみたいなシーンはない。チー付与という作品自体は主人公の周りに沢山の女の子がいるハーレム系なのだが、本当に恋愛描写は皆無な上に奇声があちこちで飛び交う動物園状態なので一ミリもハーレムに見えない。どちらかというと男子寮。

 リリィは初期こそトラウマ属性持ちで加入し。初期こそシリアスな雰囲気を醸し出すが、そのうちレインと一緒に奇声を上げまくる動物組に入園してくる。とはいえレインを励ますシーンや戦闘に参加するシーンもある上に、本人の気質自体はかなり真面目なので決まるところは決めているというか、「あっこいつ普通に良い奴だな」と思わせる描写は多々ある。普通に業務用餅先生の性格描写が巧みで腹立つんだよな。イカれたギャグやった次のページでまともなセリフ吐かせてるのどういう心情でやってるんだよ。

 

マーガレット・エルス(cv青山吉能) 鳴き声『Sexy』

 チー付与の「あっコイツ普通に良い奴じゃないな」枠。

 女に嫌われる女。多分男にも嫌われるタイプの女。でもチー付与のファンアートの五割はこいつで占められている。残り半分は半分組。

 チー付与のヒロイン枠の一人だが、

 なんと顔がチベットスナギツネ。

 

 

エルシー(cv潘めぐみ) 鳴き声『フゥ!』

 『青の水晶』のギルドマスター。

 二十代後半&女性でギルドマスター&経営下手で五億の借金を抱える&元Sランク冒険者などなどの属性を重ねられていった結果、当初の設定を完全無視した超絶有能キャラクターと化した傑物。 

 あまりにも有能度の上昇が著しすぎた結果、序盤と中盤以降で顔の作画が違いすぎる特徴を持つ。その有能ぶりたるや如何ほどというと

 

・実は最強クラスのキャラでした→有能か?

・経営下手だけど抗争の戦略的思考は得意→有能か?

・実は才能じゃなくて努力の積み重ねで強くなりました→有能か?

 

 という、どこまで有能エピのわんこそば状態になってしまった。

 ちなみに借金あるくせにパチンコ行くし酒飲むし知人殺された恨みでギルドマスターの役割忘れて個人的な復讐に走る。ギルドマスターにとことん向いてないし、なんか作者からの寵愛を受けてそうで最終的にセカンドライフ送りにされそうで怖いです。

 

 

マーガレット・エルス(cv青山吉能) 鳴き声『Sexy』

 

 やめろよなんで2週目に入るんだよ。

 

 

 

 チー付与の面白さとして、理不尽なギャグが挙げられる。

 先ほどはうざいだのしつこいだの言いたい放題だったが、ハマる人にとってはしっかりと面白いものとなっている。

 ここではその一例を紹介しよう。

 

「だったらなんだい!? オッパ○と承認に飢えてそうな不潔で哀れなオタクみたいな顔して!」

――おもしろいおもしろい

「陰口は陰気な間抜け専用の使いたい放題の無料アヘンだよ!? そりゃ反論されないだろうし強くなれた気がするだろうよ! でもそれはステロイドじゃない……ほんとは1ミリも強くなってないのさ!」

――おもしろいおもしろい

「いつもキモイんだよ! 土色の服なんか着やがってーッ! おばあちゃんに買ってもらったのか!?」

――おもしろいおもしろい

「サブマシンガン!? ウージー短機関銃じゃない!」

――マシンガン……? でもおもしろいおもしろい

「君には今日から、強化付与魔術師をやめて新人冒険者として生きてもらう」

――おお、そういう『有名税を防ぐ』みたいな展開も出来るのか。意外性あるけどこれも面白い。

「4.8秒あったろ!? 反応と高圧が遅ェ! オマエ本当にS級かよ!?」 

――バトル描写もキレてるのか。どんどんチー付与が面白くなっていく……!

「これくらい お前らに全部食い散らかされるよりずっとマシだろーがあ~」

――うん、面白い。面白いけど。

「魔科両立。人類の歴史で誰もできなかった魔法と科学の両立をあなたはやったのよ」

――いやあの、これ……

「あ、そや 頭ぶっ飛ばしたらアカンで! 誰の死体かわからんなって懸賞金もらえなんだらワケわからんさかいな」

――――

「第三門で また会おう!」

 

 

 

 

 

 面白さのベクトルが変わっていることに動揺を隠せないザウルス。

 

 

 

 

 

 

 そう、チー付与の面白さはギャグではない。ギャグは面白いけど、そこではない。

 チー付与とは、覚悟がガンギマリしてる奴らがぶつかり合い、覚悟の差で負けたやつから死ぬかセカンドライフ空間送りにされるという、ライトノベル抗争漫画なのだ。

 なので血も出るし、足も取れるし、人が死ぬ。

 あと業務餅先生がやたらと悪人を描くのが上手い。ヤクザを描くのが上手いし、半グレを描くのも上手いし、暗殺者を描くのも上手いし、果てには奸雄を描くのも上手い。どこが異世界漫画なんだよ。漫画のスキルツリーの解放順絶対間違ってるだろ。

 

 更に、この作品には『セカンドライフ送り』という最大の強みにして最大の狂気的な現象が発生する。

 これはどのような現象かというと、作中内のキャラクターが大切にしていた仲間・信条・価値観・希望といったものを打ち砕かれ、生きる意味すら失ったキャラクターが、それでも死ねずに生き続けるシーンをやたらと濃密に描くという現象である。死ぬほどギャグやってる漫画でこんなことするな。ビュッフェ形式の漫画か何かか?

 

 全話を読み終えた今だからこそ、

 『くぅ~! 業務餅先生の狂気たまんねぇ~w!』という顔を出来るが、初見で読み進めた時は本当にビックリした。何が始まっているんだと本気で思ったし、どんどんイカレた展開になっていくのにどんどん惹きこまれるのはインフルエンザの時に見る悪夢のような気分になった。

 しかしチー付与は悪夢でも尋常じゃなく面白いので、凄まじいスピードで作品チケットが溶けていく。本当になんなんだよこれ。何を見せられてるんだよこれ。

 

 ちなみにチー付与の原作は小説であり、現在2巻まで発刊されている。

 そしてチー付与はそれのコミカライズ版であるが、小説と内容が全然違うことで話題になった。なお原作者はノリノリで漫画版を応援しているらしい。か…! 寛容すぎる…!

 

 そのためチー付与の原作改変破壊は定期的に話題になっているのだが、こちらはそんなこと一ミリも知らずに漫画版を読み進めていたため、この話を始めて知った時に『何それ……知らん……こわ……」みたいな顔をしていた。

 というか同じ漫画を読んでいたはずなのに、知らない話題で盛り上がっていて悲しくなった。

 なんだよ。俺はシンプルに面白いと思ってパプサをしていたのに。教室に入ったらグループLINEの話題で盛り上がってた時みたいな悲しさに襲われたよ。

 

閑話休題。

 

古今東西、面白さのベクトルが変わる作品は病弱美少女のような儚さと燃え上がるような情熱を感じさせる。

 

『幽☆遊☆白書』、『リボーン』、『はねバド』……あとなんか最近だと『わたサバ』……いやなんか儚さはあんまり感じないかもしれない。

 

 ともかく、『チー付与』もまたそのような作品の系譜であり、燃え上がるような情熱を感じさせる激熱漫画なのではないかと、俺はそう思う限り。

 ちなみに一番のお気に入りはランタナです。ランタナって誰ですか?

 次回はあの激熱バトル漫画のレビューを書きます。パワプロをやれ。パワプロブログなんだからパワプロをやれ。

 

 

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映画『ちいかわ』レビュー

 

 その友情も。

 

 その罪も。

 

 その命も。

 

 いつまでも。

 

 

 

 

 

 

ちいかわ映画…よっ、良すぎる…ッ!

 

 

 

 皆さんこんにちは。週に3回はカレーを食べるパワヒです。

 もしかして観に行ったのッ? 

 ”劇場版”!

 観に行きました。しかもIMAXで。

 

 ちなみに私は原作履修済のちいかわファンなのですが、今回は私と同じく、ちいかわ履修済みのフォロワーと一緒に行ったんですけど、

 そのフォロワーは島二郎のエプロンを付けて映画館に突撃していきました。何を考えているんだお前は。

 

f:id:pawadora:20260731220007j:image

 

 なお平日・午前中のIMAXということもあり、そこまで人でごった返しているような状況でもなかったので貝汁カレーの歌が響き渡る状況にはなりませんでした。命拾いした……な!!

 

 それとこれも余談ですが、映画前日に『明日ちいかわの映画を視聴する』という話を職場でしていたんですよ。

 50%くらいの確率で「90分も何をやるの?」という反応でした。

 99分でも足りないという事実にちいかわファンは涙が止まらないんだよ。そしてお前もちいかわファンになるんだよと伝えておきました。

 

 

 映画の出来は…

 大して不安になる所が…

 ない…パタン

 

原作未履修/映画未視聴勢の皆へ。

 

 こんなところに居るんじゃない。さっさと映画を見に行け。

 

「ちいかわの映画なんて観に行きたくないんだよォーッ!」という人は、

 この質問に答えてください。

 

 今ここで死ぬか

 永遠の命を得るか

 

 どっちか考えてください。

 

 自分は太陽異常性愛者なので、太陽の赤色巨星化と共に一緒に消え去りたいから後者を選ぶ可能性が高いと思うんですよ。太陽異常性愛者って何?

 

 では次の質問です。

 

 今そこで大切な人を見殺しにするか

 永遠の命を大切な人に与えるか

 

 ちいかわの映画の内容は、さっくり言えばこんな感じです。

 ここが映画の根幹と言われれば怪しいところですが、確実に幹に辿り着いてはいます。

 そういう話がちょっとでも興味がある人は映画に行ってください。

 

 それでも興味が出ない人は……

 

 映画の大スクリーンに大男のケツが出てくるという事実を知ってください。そして大男のケツを見に行ってください。

 

 分かったか。分かったら映画を見に行ってこい。そしてまたここに帰ってこい。

 

 さて、ここからは完全にネタバレ感想となるので、まだ映画を見ていなかったり原作を知らない人はすぐに回れ右して近くの映画館を予約し、映画の余韻に浸りまくってください。

 今のお前が持ってる『初見』は宝物だ。みすみす手放すんじゃない。

 

 

 

ちいかわ映画ネタバレ感想

 

 えー、正直なところ、始まって1分で泣きそうになっていました。

 いや、違うんですよ。別に『これから彼らに待ち受ける苦悶を思うと……ウッ』

 みたいな『FF10最後かもしれないだろ泣き』ではなく、ちいかわが映画になったという事実がなんかウルっときてしまいました。別にちいかわ古参というわけでもないのにね。

 

 そんなかんやでちいかわ達は出迎えの船に乗って島に辿り着くわけですが、島で焼きそばを食うくりまんじゅうのシーンが流れます。この時の『くりまんじゅうのテーマ』がアレンジされてて非常に良かった。映画にしか出来ないアレンジの仕方。序盤で流れていた曲が終盤でアレンジされたみたいな味がするよね。

 でもこいつ、映画内だと酒カス仕草しかしてないんだよな……

 冷静に考えると船酔いを酒酔いで相殺しようとするってバカの飲み方すぎるだろ。この人が原作だとある程度良識人寄りってマジ? 

 でも原作でシーサーにカルパスを与えたり資格のことを割と真面目に教えているような所はちゃんと年長者で好きですよ。年長者なのにシーサーに世話されているのはいいのか!?

 

 そして極め付きはくりまんじゅうが島に来てすぐに焼きそばを食うシーン。

 

 凄まじく陰影の濃い焼きそばが繰り出されている。

 

 

 マジでそこの部分にどこまで時間かけたんだってくらい解像度の高い焼きそばが描きだされていてびっくりする。

 ただナガノはご存知の通り、『食』と共に進んできた漫画家なので、飯の作画が良いのは当然の帰結かもしれない。

 映画2回目を見る人はぜひ注目してほしい。焼きそばの作画に。

 

 話は少し戻り、島に到着した際に『島のうた』が流れる。

 

こ焼き~

き焼き~

バブに~

リテリソースの焼きそば~♪

 

 通称『たすけてソング』。

 この歌が、セイレーンverだけではなく映画全体を代表するBGMとして機能していたことに驚いた。聞き馴染みの良い主旋律をふんだんに活用し、時には緊迫感のあるBGMとして、時には勇ましい行進曲に。

 やってることがサガフロ2なんよ。

 タイラー、お前はちいかわの中のちいかわだな。

 

 

 そのせいもあって映画を見終わって数時間が経過した今でも『島のうた』の主旋律が頭から離れない。そして頭の中で流れるたびに

 

「すき焼きだけなんか違くない?」

 

 という感情にさせられる。屋台で出るすき焼きってなんだよ。旨そうだけど。

 

 そして満を持してセイレーン登場。本当に声を出して言いたいんですが、

 今作はセイレーンの『異質感』が本当によかった。

 

 島編はよく島二郎が「なんかこいつ浮いてない?」と言われるが、セイレーンの浮きっぷりたるや凄まじかった。明らかに一人だけ雰囲気が違う。

 まず音が違う。セイレーンが登場していない時のちいかわは比較的いつも通りのBGM、音響の使い方となっているのだが、セイレーンが登場するとボイスもBGMも効果音も全てギアが三速くらい上がる。セイレーンが出てくるたびに野生動物に襲われた人のドキュメンタリーを見ているような緊張感が劇場内にひしめいていく。

 

 セイレーンという映画限定のキャラが話そのものに強烈な緩急をもたらしているという意味で、セイレーン周りの描写は非常に良かった。

 そしてそれに対抗できる存在が同じく『異質』で映画限定キャラである島二郎なのは、対比表現としてめちゃくちゃキレているとしか言いようがない。

 話が逸れてしまうが、ちいかわに置いて最大の魅力は『対比表現』にあると思っている。キャラ造形や露悪(言うほど露悪ではない)表現がよく取り沙汰されるが、個人的にはこれだ。

 

 悲観的なちいかわと、楽天的なハチワレ。

 傍若無人なモモンガと、気遣いの天才の古本屋。

 力を謳歌するあのこと、元の体を取り戻そうとする真モモンガ(推定)。

 

 当然対比表現はキャラクターだけにとどまらず、様々な場面に適用されており、そのどれもが巧みに練られており、こうした対比表現こそナガノワールドの妙だと思っている。

 そういった意味で今回のセイレーンと島二郎も確実に対比として扱われており、だからこそセイレーンの災害度レベルの高さ、島二郎の善性がよく分かるようになっていた。これは映画製作側も、ちいかわの強みをよく理解できているからこそ成しえたことなんじゃないだろうか。

 

 ……と、ここまで大真面目に書いているが、

 

 そもそも島二郎ってなんだよ。

 

 あいつ何者なんだ。ツイッターでは土着の神なんじゃないかという推測がされていた(セイレーンに”供物”をしていたという見方が出来るので割と好きな説)が、仮に神だったとしてもなんかちょっとおかしいだろ。お前ら土着の神がケツ丸出しでもいいのかよ。

 

 それと島二郎三面図と揶揄されていた島二郎の初登場シーンだが、三面図が強化されてほぼ360°島二郎と化していた。

 不満点と言えば、島二郎のケツがあまり強調されていなかったこと。もうちょっとしっかりケツを見せてくれてもよかった。いや島二郎のケツがスクリーンにでかでかと映っても困るけどさ。

 映画を見た他の方の感想にもあるが、島二郎が出てきた時の面白さが異常だ。というか島二郎という存在自体がなんか面白い。なんでこんな面白い存在が超絶作画で描かれているんだよという気持ちになるし、最上嗣生のCVが合いすぎている。なんというか島二郎がすぐそこに居るかのような感覚になってしまった。

 変な言い方だが、島二郎は限定キャラにも関わらずアンパンマン並みの定番感と安心感を醸し出している。常に期待通りの働きをしてくれるし、なんなら期待を超える働きもしてくれる。こんなんもう水戸黄門だよ(???)

 

 閑話休題。

 

 

 ……時は飛んでキャンプファイヤーのシーン。

 このシーンを語らなければ、この映画は語れないだろう。

 今回のちいかわの映画はどこを切り取っても120点の出来だったけど、このシーンだけ採点不可能なレベルで神がかってた。

 まずあの宴会場(?)の雰囲気づくりがめちゃくちゃよくできていて

 

 戦勝祝いのはずなのにまたセイレーンが戻ってくるんじゃないか。

 恐ろしいことが起こるんじゃないか。

 

 みたいなちょっとした不安感が確実に残っていて、宴会場なのにまるで避難所みたいな雰囲気がよく出ていたように見える。

 そんな雰囲気を緩和させるように、『今日の日はさようなら』が流れる。これに島二郎の声が乗っかっているのがまた良い。確かに支えてくれるような島二郎の歌声で、確実に不安が減っていくのがよく分かる。そりゃ出港時に『島のうた』が貝汁カレーの歌に変わっているよなという感覚にされた

 

 しかし、その集団の中でちいかわだけが別の思考を巡らせており、一人輪の中から離れていく……。

 

 まず原作にはなかったちいかわがゆっくりとヒトハ・フタバの元に向かっていく演出が素晴らしかった。あの時にちいかわが感じていた様々な思いが、微かに生まれた隙間時間に詰められていた。

 そしてちいかわとヒトハ・フタバが邂逅して、ハチワレが現れると同時にヒトハ・フタバの固く結ばれた手に気付く。

 

 その時、ちいかわの考えと決断が視聴者側の全員に伝わってくる瞬間は最高としか言いようがない。

 

 そして、このシーンもまたナガノ得意の対比表現となっている。

 もしハチワレが同じ状況に遭ったら、ちいかわは人魚の命を奪うのか。

 

 あのシーンまでは罪が連鎖して報復を繰り返す話だったけど、ちいかわがあそこで胸に秘める決断をしたからこそ、罪の連鎖が止まったという結果が生まれた。

 

 兎にも角にも、このキャンプファイヤーのシーンは200点なんてものではない。もうぶっ飛んでた。ぶっ飛びすぎてて思わず泣いてしまった。それも一滴とか二滴ではなく、割とがっつり泣いてしまった。

 当方は既に社会人となっている成人男性である。ちいかわは、とっくに社会人になった成人男性が大分泣く。そんな作品になっているんだ。

 

 

 話が戻るけど、人魚○殺のシーンも相当良かった。

 肉を食わされたフタバがヒトハに詰めよるシーンも加筆されてて旨味が増してた(ダブルミーニング)し、煮付けがちゃんと美味しそうで笑ってしまった。

 

 でも撲○音。テメーは笑えないよ。

 

 何あの重低音。音が重すぎるでしょ。

 これは非常に個人的な感覚だが、ちいかわは『重さ』というのが重要な要素になっていると思う。

 

 ちいかわとでかつよの質量的に違う重さ。

 ちいかわ×ハチワレモモンガ×古本屋の友情の重さ。

 簡単に死ぬモブと、抗うネームドの命の軽さ/重さ。

 映画内で目を向ければ、主人公側に対するセイレーンの音響の重さ。

 

 そしてちいかわのファン層もまた、作品に対して見ている重さ/軽さが違っている。

 

 そんな作品だからこそ、あの響き渡る暴行の音の『重さ』は、ちいかわという物語を凄まじくよく表していたのではないだろうか。

 

 

 

 ……あ

 ……あのさァッ

 …ッ…あのねッ…

 泣いッ……ッ泣いッ…

 泣いちゃった…………永遠の命を手に入れるシーン……

 

 自分でもどこが泣きシーンなのか分からなかったが、ヒトハ・フタバが指切りを交わすシーンで泣いてしまった。あまりにも指の震えがエグすぎる。あまりにも葛藤と絶望と、その中に光る微かなものを描写するのが美味すぎる

 この二人、あまりにも『人間らしさ』が過ぎる。永遠を誓ったはずなのにセイレーンの襲撃時に名乗り出ることもせず、にも関わらずちいかわを救う。二人で生きるはずなのに、逃げ出しきれずに近くの島に身を寄せる。あまりにも中途半端。あまりにも等身大。

 永遠の命を手に入れて生物らしさなんて欠片もない二人が、こんな等身大な『生き方』をしているなんて、俺は、俺は……ッ!

 うう…………

 

 

 

 

 

 バーッ! バーッ! バーッ!

  バーッ! バーッ!

バーッ! バーッ!      バーッ!

     バーッ!

    バーッ! バーッ!  バーッ!

 

 

 目の中の水流、乱れちゃったネ……

 

 最後にはなりますが、ちいかわというコンテンツは国民的に広まりましたが、まだまだ年数的には新参者の部類であり、更に発展する可能性を秘めたコンテンツでもあります。

 そんなちいかわも当然永遠ではなく、終わりが来るわけで。ちいかわの成長に心を震わされるコトもあれば、ちいハチうさの友情が永遠に続いてほしいと願うコトもあるわけで。

 そんな感情を、架空のコンテンツに揺さぶられる創作というものは、やはり人類に与えられたギフトではないだろうかと思うわけですよ。

 願わくば、そんなギフトこそ”永遠”に近いものでありますように。黒い流れ星に祈っておきましょう。

 

 

 了

 

 

 

 

 

 平

 

 

 

 極    限   大   陽

 

 

 

 

 

石井琢朗(横浜)【パワプロ2026再現・パワナンバー】

石井琢朗(元横浜DeNAベイスターズ)

遊撃手・三塁手(二塁手・投手)

栃木県立足利工業高等学校横浜ベイスターズ(1989-2008)→広島東洋カープ(2009-2012)

 

君の勇姿

パワナンバー 12000 40055 47104

 

能力について

肩力A…石井琢朗の身体能力×クレバーさは、肩力Aにしてこそ映えると思っています。

 

備考

僕は石井琢朗を生で見たことがない(石井琢朗が現役だった時には既に野球を見てたはずなのに)ので、石井琢朗を作るたびに比較的弱くなってしまう傾向があります。

当時の石井琢朗を知らないが故に神格的な評価をしないのは、言葉にすれば良いことのように聞こえますが、当時の空気を得られていないという意味では、酷く稚拙なことに思えますね。

 

 

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勝又温史(2026)【パワプロ2026再現・パワナンバー】

勝又温史(横浜DeNAベイスターズ)

外野手 投手 右投げ右打ち

日本大学鶴ケ丘高等学校→横浜DeNAベイスターズ(2019-2021.2024〜)

 

反撃の狼煙

パワナンバー 12400 60002 98295

 

備考

めっちゃ好きなタイプの選手です。

 

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倉本寿彦(ハヤテ)【パワプロ2026再現・パワナンバー】

倉本寿彦(横浜DeNAベイスターズ)

遊撃手(三塁手二塁手) 右投げ左打ち

横浜高等学校創価大学日本新薬→横浜DeNAベイスターズ(2015-2022)-日本新薬→くふうハヤテアドベンチャーズ(2024〜)

 

君に捧げる応援歌

パワナンバー 12000 70091 55195

 

能力について

死球集中…今シーズン4死球

初球○…いつもの

 

備考

作ったのに何ですが今怪我してると思います。早く復帰して欲しいですね。

 

 

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