突然ですが、
今年の牧の守備はレべチだという話。
なんかもう、抜かれない。
『とりあえず取っとけばなんとかなるだろ』みたいな捕球をするのに、その後の送球が綺麗すぎる。
送球にコロナウイルスが付着する余地がないくらい綺麗。
事実、Delta社が公開しているRngRでは7.3という数字を記録している。
これはもう守備力Aでしょ。というかSでしょ。
そんな浮かれまくっていた私に入って来た、一筋のツイート。
それがこちら↓
牧の守備範囲がめちゃくちゃ広くなってる!みたいなツイートがTLでてきたけど、他の人がポジショニングありきって見方してて安心した。
— てっぴー【パワプロ2022NPB/MLB再現選手作成】 (@giants_tepy) 2023年8月18日
いいプレーだけど守備力C〜Bは与えられないなって。ハンドリングは以前より上手くなってる気がする。
パワプロ査定の「守備力」は定量化しにくくて難しい😓
くっ……否定できない!!!
いや今年の牧は去年まで散々抜かれてた一二塁間が殆ど抜かれなくなった時点でポジショニングとかじゃなく普通に守備範囲上がっただけだろと言いたくなるけどそれは牧を神だと崇めている主観的な考えにすぎない。
客観的に考えた際に、仮にポジショニングを封印された牧が躍動できたかと言われたら「はい」と言える確証はない。
では、パワプロでの牧の守備力を冷静に考えたらどの程度になるのか。
考えてみよう!(唐突な道徳の授業)
はい。ということで今回の議題は
「パワプロにおける牧の守備力」です。
適性値を考えるにあたり、今回はUZR内で使われているRngR(Delta)・パワプロ公式守備力データの二つを使って考えていきたいと思います。
使用するのはDelta社のRngR。なるべく主観は取っ払っていく方向性で行きます。
(UZRの信用度やUZRも主観だろみたいな話は今回はスルーでお願いします)
そのため、査定。というよりは仮定の仮定みたいなものですね。
なお、RngRのシーズン毎のブレについては、
「パワプロの守備力は単年の守備評価を基に決めている」
と仮定します。仮定の仮定の仮定じゃないか……
ではまず、
「ポジショニングによるバフがない場合の牧選手のRngR」
について。
……いきなり難題すぎない?
Delta社は「極端なシフトはUZRの計算に組み込んでいない」というアナウンスを出していますが、細かいポジショニングは当然UZRの計算に組み込んでいるでしょう。
ポジショニングがなかったら牧のRngRはどれくらい下がる? -3? -6? -10くらい?
おそらく考えていても結論は出ない類の話なので、とりあえずこの3パターンを作ってみました。
シフト影響 シフト影響 シフト影響
小 RngR3.0 中 RngR0.0 大 RngR-5.0
と、この3パターンで考えてみましょう。
では次に、パワプロ2023に収録されているレギュラーセカンドの守備力平均値を割り出していきます。
今回は『パワプロでの牧の守備力』が本題のため、公式での査定データが非常に重要となるのです。
レギュラーセカンドについては、チームごとに出場試合数が最も多い選手と致しました。
このレギュラーセカンドの査定データ、その守備力の平均値がRngR0.0と同じと仮定し、牧選手の守備力適性値を割り出します。
例えば12球団の守備力の平均値がC60だった場合、
シフト影響
中 RngR0.0 守備力C60
と考えるわけですね。
1つのデータだけだと偏りが生じるので、
・最新データ
・2021年終了時データ
・2019年終了時データを使用します。
ということで、パワプロ公式データにおけるそれぞれの年のセカンド守備力平均値を割り出してみました。
それがこちら。
最新 2021最終 2019最終
はい、このような結果になりました。
ちなみに内訳はこんな感じ。
山田 守備B76
牧 守備D53
中野 守備B74
吉川 守備A82
菊池 守備B70
福永 守備E47
宜保 守備B70
三森 守備B74
外崎 守備A82
小深田 守備E41
中村 守備C64
石井 守備C64
これを見る限り、セカンド守備の平均はC65近辺と考えるのが妥当でしょうか。
ちなみに平均値は↑の通りでしたが、これを中央値にするとそれぞれ
最新 2021最終 2019最終
守備中央B70 守備中央C65 守備中央C65
という感じになります。一部による平均値の引き下げが考えられますねコォレハ…
というわけで、もし仮に
「RngR0.0は平均的な守備力の持ち主である」
と仮定するのではあれば
シフト影響 シフト影響 シフト影響
小 中 守備力C65 大
と考えることが出来ますね。
では、シフトの影響が小(RngR3.0)や大(RngR-5.0)だった場合はどうなるのでしょうか?
過去にRngRが3.0付近だった選手を参考にしてみましょう。
2021 山田(守備力B76) 安達(守備力C61) 中村(守備力B76)
2020 福田(守備力C65) 大城(守備力B73) 周東(守備力D51) 菊池(守備力B70)
2019 阿部(守備力C63) 菊池(守備力B77) 牧原(守備力C60)
そもそもRngR3.0付近でイニング数を稼いでいる選手が少ない…という問題はありますが、基本的には守備C程度(実績があればBになる)という感じでしょうか。
牧選手の実績はどうでしょう。
イニングは多いですが、大きな-を出したのは去年一年だけで、大きな+を出しているのも今年一年だけ。
「実績的にBは与えらんねーわ」くらいが妥当でしょうか?
では続いて、RngR-5.0付近の選手を参考にしてましょう。
2022 浅村(守備力D56) 牧(守備力E47)
2021 菊池(守備力B70) 糸原(守備力E48)
2020 糸原(守備力D50)
ご本人がいた。
それはそうとこっちはあまり参考になりませんね…まぁDちょいくらいが一つのラインなのかな? という気はします。
シフト影響 シフト影響 シフト影響
小 守備C後半 中 守備C中盤 大 守備D前半?
という感じになるでしょうか。こうして見ると意外とバランスが取れているような気がしますね。
あ、そうそう、
「牧は肩力が高いからそこを考慮して守備力を下げるべきでは?」
という声があるかもしれませんが、
最新データ レギュラーセカンド
平均肩力C64 平均走力B75
というデータもあり、走力は守備範囲に大きく影響するため、走力が低い牧の肩力を考慮する必要はなさそう。
以上をもとに、牧選手の守備力の適性値を考えると…
ポジショニングによる影響が少ない・そこそこと考える場合
「牧選手の守備力の適性値はC~B前半である」
ポジショニングによる影響が大きいと考える場合
「牧選手の守備力の適性値はDである」
という結論に至りました。
「お前こんなタイトル付けておいてD~Bまで考えられるとかふざけてんのかボケェ!」と言われそうだ。
問いかけ系の記事で断言できる胆力があると思ってんのかナスゥ! ナスゥ!
ただポジショニングによってRngRが10.0以上下がるというのはやはり考えにくいため、そういう意味ではC以上が妥当なラインではないでしょうか。
-------ここから著者の主観ダダ漏れゾーン------
「そもそもポジショニングによる好守は守備範囲に含まれないのか?」という話にも繋がってきて……
例えば牧選手のポジショニングは全て球団が指示しているとして、牧選手の意思がそこに一切絡まないのであれば、
「球団のシフトによる影響が大きいため、守備範囲は狭い」
という見方が出来ます。
しかし一方、このポジショニングに牧選手本人の予測などが絡む場合、
「本人が工夫したことだから本人の守備力を上げるべき」
という見方も出来ますよね。
もっと言えば
「仮に球団が指示したシフトでも、守備貢献が事実である以上守備力は上げるべきだろ」
という考え方も出来るわけです(さすがにそこまで極端に考えたりはしませんが)
そのうえ
「RngRがそこまで信頼できる指標とは限らないだろ」
という話にまで飛び火すればもうめちゃくちゃになるわけです。
さらにさらに、
「牧がポジショニングで守備範囲増やしているって、本当にそうか?」
という話にも繋がってくる。
個人的にはポジショニング以前に牧選手の範囲は広くなっていると思いますが、それは完全に私の主観なわけで。
今年の牧選手の守備を現地観戦した際、
「うわこれアレじゃん。陸上で並走する砲台みたいなカメラじゃん。絶対カメラだよねあれ。塁上カメラマンだよね」
なんて思ったりしましたが、冷静な視点で見た時に同じ感想を抱くとは限らないですよね?
ついでにいうと私は指標大好きですが、査定にめちゃくちゃ指標を持ち込むかというと……そこまでで……(参考にはするけど指標をまんま反映とかはしない)。
そういう言い切れない部分を上手いことこねくり回して、まとめて、形にしていったとしたら……
守備力C後半くらいが妥当なんじゃないかなぁ……?
というのが私の主観です。
個人的には選手の活躍度が査定に反映されないって状態がすごく苦手なので、
守備貢献はしている以上守備力を高くする必要はあるかな。とは思っています。
そんなわけで、この記事を機会に皆が牧の守備力について思考を巡らせてくれたら幸いです。
そこで牧の守備力を高めに考えてくれる人がいたら私が査定しやすくなるし、
低めに考えてくれる人がいたら私が査定しにくくなるし、この記事について心無いことを言われたら私が泣くし。まぁそんな感じです。
おそらく今回の記事で言えることは一つだけ。
牧の捕球、上げとこうぜ!!!!!!
終わり。
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